今回紹介させていただく名言はこちら!
(Manners maketh man. )
名言というよりも英語の慣用句ですが、中世に誕生した言葉が今のなお使われ続けているということは時代の経過では風化しない本質をとらえているからほかなりません。早速深堀していきましょう!
言った人
どんな人?
ウィカムのウィリアム(William of Wykeham、1320年または1324年 – 1404年9月27日)は、中世イングランドの著名な神学者、教育者、政治家です。「ウィカム」は彼の出身地であるハンプシャーのウィカムに由来し、姓ではありません。日本語ではウィッカム、ワイカムと表記されることもあります。
ウィカムのウィリアムは、貧しい出自からイングランドの最高位にまで上り詰めた、卓越した能力と野心を持つ人物でした。政治家としては浮き沈みの激しいキャリアを送りましたが、教育者としての功績は非常に大きく、彼の創設した二つのカレッジは今日でも名門として知られています。彼のモットーである「Manners makyth man(マナーは人を作る)」は、彼が創設したオックスフォード大学のニュー・カレッジや、ウィンチェスター・カレッジのモットーとしても受け継がれています。
ウィカムのウィリアムは1404年に亡くなり、ウィンチェスター大聖堂に埋葬されました。彼の遺産は、教育機関の設立と、中世イングランドにおける政治と宗教への深い関与を通して、後世にまで長く影響を与え続けています。
キングスマン
私が「Manners makyth man(マナーは人を作る)」という言葉に初めて出会ったのは映画でした。
キングスマンという映画です。
映画「キングスマン」は、表向きは高級テーラー、しかしその実態はどこの国にも属さない世界最強のスパイ組織「キングスマン」を描いたスタイリッシュなスパイアクション映画です。
主な特徴
- スパイアクション: スタイリッシュで革新的なアクションシーンが満載です。傘や靴、ライターなど、紳士用品に隠された秘密兵器を使った戦いが魅力です。
- 英国紳士: 主人公のハリーをはじめ、キングスマンのエージェントたちは、英国紳士としての品格と、凄腕のスパイとしての能力を兼ね備えています。
- 過激な描写: スパイアクションでありながら、ユーモアを交えた過激な暴力描写も特徴の一つです。
- 成長物語: ストリート育ちの青年エグジーが、キングスマンの一員として成長していく姿が描かれています。
映画キングスマンのあらすじ
ロンドンの貧しい地域で育った青年エグジーは、ある日、高級テーラー「キングスマン」の仕立て職人ハリー・ハートと出会います。ハリーは、かつて命を救われたエグジーの父親がキングスマンのエージェントだったことを明かし、エグジーをキングスマンの新人候補としてスカウトします。厳しい訓練を経て、エグジーは世界を脅かす悪に立ち向かうことになります。
左がエグジー(弟子)で右がハリー(師匠)です。
名言が使われたシーン
映画の冒頭、ハリーというキャラクターがバーで不良たちに絡まれた際に傘を武器にして戦うシーンで言います。映画ではシーンに合わせて「マナーが、作るんだ、人間を」という言い回しになっています。
※戦闘シーンでは流血の描写があるので注意
https://www.tiktok.com/@netflixjapan/video/7406929498576293150
ハリーは主人公である青年エグジーの師匠となる役柄のキャラクターです。このシーンはスパイとしての本職を隠していたハリーが初めて凄腕のエージェントであることを明かすシーンでもあります。複数の不良に対してたったひとりで戦うのですが、戦うというよりも軽くあしらうといった表現の方が適切です。
不良たちのファッションや粗暴な言動と立ち振る舞いに対して、ハリーのいでたち、立ち振る舞いから言動のすべてがスタイリッシュに描かれています。
そこで多くを語らず「マナーが、作るんだ、人間を」ですからね。かっこいいです。このシーンを見ただけで、一発でこの映画がやりたいことが何なのかを理解することができます。
「礼儀正しさ」は最強の生存戦略
とはいえ、いくら礼節=マナーを身につけたからと言ってキングスマンのハリーのように腕っぷしが強くなるわけではありません。
ですが、やはり「礼節」および「礼儀正しさ」は重要です。
礼儀正しいことの重要性を説いた名著『Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』では以下のようにマナーの重要性が解説されています。
職場のストレスと人間関係
職場のストレスの大きな原因の一つが人間関係の問題であり、アメリカでは職場のストレスによって年間5000億ドル(書籍発行時点で約54兆円)もの損害が出ているとされています。
無礼な態度の影響
職場で無礼な態度を経験した人の約半数は、意図的に仕事への労力や時間を減らし、質の低下につながることが研究で示されています。
企業への具体的な損失
無礼な人は、同僚の健康を害するだけでなく、会社の損害、周囲の思考能力や認知能力の低下、周囲を攻撃的にするなどの悪影響を及ぼします。
金銭的損失の例
- 従業員の仕事への意欲低下 (47%が勤務時間を減らす、38%が仕事の質を低下させる)。
- 従業員の離職率上昇 (無礼な扱いが原因で12%が離職)。
- 顧客関係の悪化 (無礼な従業員がいる会社からの購入意欲低下)。
- 医療費の増加、病欠の増加、採用コストの増加。
- 一つの無礼な事件の処理に25,000ドル以上の費用がかかるという推定もあります。
といったように、礼儀正しさがいかにビジネスパーソンにとって最強の生存戦略であるかを解説しています。仕事とは言え結局は人間同士の関係性で成り立ってます。職場での礼節はやはり重要ですよね。
Think CIVILITYはマンガ版もあります
『Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』は漫画版もあります。マンガだからと言ってあなどるなかれ、書籍のエッセンスを凝縮した内容になっているものの漫画であるがゆえに小一時間もあればさらっと読めてしまいます。
マンガパートだけなら30分もかからないかも。
章ごとに文章の解説もあるので詳しく知りたい方はそちらをチェックすれば書籍が伝えたいことの概要はほとんど理解できるつくりになっています。
なんだかんだ言って数百ページある書籍を読み返すのは骨が折れるので、エッセンスをざっと把握する、もしくはおさらいするときはマンガ版の方が重宝しがちです。
是非こちらもチェックしてみてください!
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