今回紹介させていただく名言はこちら!
悲観的に計画し
楽観的に実行する
- 楽観的に構想する:
新しいことに取り組む際には、まず「こうありたい」という夢と希望をもって、楽観的に目標を設定することが重要です。
- 悲観的に計画する:
計画段階では、起こりうるすべての問題を想定し、慎重に対応策を考え尽くす必要があります。
- 楽観的に実行する:実行段階では、自信を持って楽観的に明るく実行していくことが求められます。
言った人
稲盛和夫(いなもり かずお)氏は、1932年生まれの日本の実業家、技術者です。2022年に90歳で逝去されました。生涯と功績は多岐にわたり、「経営の神様」と称されています。
どんな人?
稲盛和夫氏の生涯は、まさに「波乱万丈」の一言に尽きます。しかし、彼はその度に「人間として何が正しいのか」という普遍的な問いを胸に、誠実に、そして懸命に努力を重ねてきました。その経験から生まれた独自の経営哲学は、今もなお多くの人々に指針を与え続けています。
幼少期~学生時代(1932年~1955年)
- 1932年(昭和7年): 鹿児島市に生まれる。7人兄弟の次男。
- 幼少期: 泣き虫な性格だったが、小学校入学後はガキ大将となり、子ども社会の中でリーダーシップを学ぶ。
- 中学受験失敗: 鹿児島一の名門とされる鹿児島第一中学校を受験するも失敗。この頃から「挫折続きの人生」が始まる。
- 病気と読書: 肺浸潤という結核の初期症状にかかり、病床で「生長の家」の教祖・谷口雅春の著書『生命の実相』を読み、人生観に大きな影響を受ける。
- 空襲で実家焼失: 第二次世界大戦中の空襲により実家が焼失。
- 苦学と行商: 家計を助けるため、父親が製造する紙袋の行商を経験。
- 大学進学と就職難: 鹿児島大学工学部応用化学科を卒業。当時は就職難の時代で、新設大学の卒業生は特に厳しかった。
社会人初期~京セラ創業(1955年~1959年)
- 1955年: 京都の碍子(がいし)メーカー「松風工業」に就職。
- 厳しい環境: 会社は労働争議で経営が不安定な状況。給料も遅配するなど、理想とはかけ離れた環境に不満を抱く。
- 自衛隊への転職を検討: 一時は自衛隊への転職も考えるが、兄の反対で思いとどまる。
- 研究への没頭: 恵まれない環境の中でも、与えられた磁器の研究に寝食を忘れて没頭。この頃、ファインセラミックスの技術者として、日本で初めてフォルステライトの合成に成功するなど、大きな成果を上げる。
- 方針の衝突と退社: 技術開発の方針を巡って上司と衝突。
- 1959年: 仲間を引き連れて松風工業を退社。元上司や知人の支援を受け、資本金300万円で**京都セラミック株式会社(現・京セラ株式会社)**を設立。27歳での創業だった。
京セラの成長とアメーバ経営の確立(1959年~1980年代)
- 1961年: 高卒社員の団体交渉をきっかけに、経営理念を確立する重要性を痛感。
- アメーバ経営の確立: 会社を小集団に分け、それぞれが独立採算制で運営する「アメーバ経営」を考案・実践。社員一人ひとりに経営者意識を植え付け、京セラの驚異的な成長を牽引する。
- 世界有数の優良企業へ: ファインセラミックスを核に、半導体、電子部品、完成品、システムへと事業を拡大し、世界有数の優良企業へと発展させる。
第二電電(現KDDI)の創業と社会活動(1980年代~)
- 1983年: 若手経営者の育成を目的とした私塾「盛和塾」を開設。無報酬で塾長を務め、多くの経営者に影響を与える。
- 1984年: 電気通信事業の自由化に際し、**第二電電(DDI、現KDDI)**を設立。日本における通信インフラの発展に貢献する。
- 1984年: 私財を投じて公益財団法人稲盛財団を設立。科学、技術、精神文明の発展に貢献した人々を顕彰する国際賞「京都賞」を創設。
日本航空(JAL)の再建と晩年(2010年代~2022年)
- 2010年: 経営破綻した日本航空(JAL)の会長に、政府の要請を受けて無報酬で就任。
- JALの奇跡: わずか3年でJALを見事に再建させ、2012年には再上場へと導く。
- 2015年: JALの名誉顧問に就任。
- 2019年: 盛和塾が閉塾。
- 2022年8月24日: 90歳で逝去。
まとめ
今回紹介させていただいた名言はこちらでした!
悲観的に計画し
楽観的に実行する
標語として『長期の楽観、短期の悲観』という言葉で使用されているケースをよく見かけます。
仕事の場では、プロジェクトのような大きな概念に関しては「何事も前向きにチャレンジしよう!」と言われがちですが、いざ実務になると「ミスをしないために慎重に確認しよう!」と言われることが多いかと思います。
わたしは常々・・・「大胆に行けばいいのか慎重に処理すればいいのか、結局どっちも正解じゃね?」と思っていたのですが稲盛和夫さんの名言に出会うことで納得しました。
そう、悲観的な計画(実務レベルでの慎重さ)と楽観的な行動(構想や実行段階での大胆さ)は全くの別なんですよね。よく仕事は『段取り八分仕事二分』って言われますが、準備段階の80%は慎重にミスがないように作りこんで、いざ発表とか実行になったら、あとは大胆に行動するのみ!という解釈で合ってると思います。
逆に、楽観的に「何とかなるっしょ」の精神で適当に準備して、「適当に準備したけど大丈夫かな・・・」と悲観的に実行してはうまくいくものの失敗してしまいそうですよね・・・。
- 悲観と楽観は仕事では混在する。むしろしていないといけない
- 短期では悲観的に、長期では楽観的に
もともとが楽観的なタイプの人でも、根が悲観的なタイプの人でも、どちらにでも当てはめることができる素晴らしい指標だと思いました。今後の仕事の場でも常々心にとめておきたい考え方ですね。
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