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賢者は歴史に学ぶ
この言葉は、自分の経験だけでなく、他者の経験、特に過去の歴史から学ぶことの重要性を説いています。
言った人
ビスマルク(オットー・フォン・ビスマルク=シェーンハウゼン)は、19世紀後半のドイツを代表する政治家です。「鉄血宰相」の異名を持ち、特に以下の点で歴史に名を残しています。その卓越した政治手腕と強烈な個性で、近代ドイツの礎を築いた偉大な人物として記憶されています。
主な功績と特徴
ドイツ統一の達成
プロイセン王国の首相として「鉄血政策」を推進。これは、「演説や多数決ではなく、鉄(軍事力)と血(戦争)によってのみ大問題は解決される」という彼の言葉に象徴されるように、軍事力を背景とした強硬な外交政策を意味します。
普墺戦争(プロイセンとオーストリアの戦争)、普仏戦争(プロイセンとフランスの戦争)に勝利することで、ドイツ諸邦をまとめ上げ、1871年にドイツ帝国を成立させました。彼はその初代宰相となりました。
ビスマルク体制の構築
ドイツ統一後は、フランスの孤立化を図るための巧妙な同盟外交を展開しました。ロシア、オーストリアとの「三帝同盟」や「三国同盟」などを結び、19世紀後半のヨーロッパの国際秩序を主導し、「ビスマルク体制」と呼ばれました。
社会政策の推進
国内では、社会主義運動を厳しく取り締まる一方で、世界に先駆けて国民強制加入の社会保険制度(疾病保険、災害保険、老齢・廃疾保険など)を創設するなど、進歩的な社会政策を行いました。これは「飴と鞭」とも称されます。
人物像と性格
現実主義者・機会主義者
状況に応じて柔軟に方針を変える現実主義的な政治家でした。しかし、それは単なる無節操ではなく、確固たる信念に基づくものでした。
強硬で大胆、しかし慎重で柔軟
軍事力を行使することも厭わない強硬な一面がありましたが、同時に非常に慎重で柔軟な外交手腕を持っていました。
複雑な内面
雄牛のような肉体と評される一方で、心気症を患うなど繊細な一面も持っていたと言われています。泣き上戸でありながら暴力的な支配者、熱心なプロテスタントでありながら世俗化を推進するなど、矛盾した側面も持ち合わせていました。
知的で教養豊か
ゲッティンゲン大学やベルリン大学で法学を学び、英語、ラテン語、フランス語にも堪能でした。シェイクスピアやシラーを愛読し、名文家でもありました。
家庭では優しい父
私生活では妻を愛し、子どもたちにも気を配る優しい父親だったと言われています。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ
『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』という言葉からは、どうしても国家の運営方針とか政治的判断に対するアドバイスのような印象を受けます。その重苦しい言い回しといい、言葉を残した人が歴史に名を残すような宰相だったこといったようなバックグラウンドがそうさせるのだと思います。
ただ、『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』という教訓は一般市民の生活にも大いに役立てることができます。
以下にいくつかの例をあげます。
例:転職を考える時
- 愚者:「前の会社では人間関係で失敗したから、次は人間関係の良さそうな会社に行こう」と漠然と考える。
- 賢者:「なぜ前の会社で人間関係が悪化したのか?自分のコミュニケーションスタイルに問題はなかったか?あの先輩はどのように人間関係を築いていたか?あの友人が転職で成功した理由は何だったか?」と、過去の自分の経験だけでなく、成功した友人や知人の話、転職の成功事例や失敗事例の情報を集め、具体的な対策を立てる
例:新しいスキルを習得する時
- 愚者:「とりあえずプログラミングを始めよう」と、行き当たりばったりで挫折する。
- 賢者:「過去に語学学習で成功した人の勉強法は?資格取得で挫折しやすいポイントは何か?なぜあの人は目標達成できたのか?」など、成功事例や失敗事例を参考に、自分に合った学習計画やモチベーション維持の方法を考える。
例:子供の教育方針を決める時
- 愚者:「とにかく良い大学に入れて、安定した職に就かせたい」と、過去の親世代の価値観に縛られる。
- 賢者:「過去の教育改革の歴史から何が学べるか?海外の教育事例から日本に応用できることは?不登校になった子供たちの事例から、何が教訓となるか?未来を見据えた時に本当に必要なスキルは何か?」など、幅広い情報から学び、子供の個性や社会の変化に対応できる教育方針を模索する。
あなたの悩みは過去に誰かが経験済み
自分の人生という圧倒的な主観を生きていると忘れがちになってしまいますが、人類の紡いできた歴史は長く、『あなたの悩みは過去に誰かが経験済み』であるケースが非常に多いです。
もちろん、『職場のAさんとうまくいっていない私』は世界に一人しかいないのでそういった意味ではあなたにしか経験ができない事柄ですが、ここで言っている『過去に誰かが経験済み』というのは、そんな具体的な話ではなく、もっと抽象度を上げた捉え方をした場合です。
ヒトが抱える悩みは、そのほとんどが実は『人間関係』に起因するものです。機会が壊れて困っている・・・という悩みであったとしても、機械が壊れて困るのはなぜか?→製品が作れない→お客さんに製品が届けられない→お客さんの信用を失う可能性がある。といったように、少し掘り下げれば問題なのは機械の故障そのものではなくその状況が生み出す人間関係の不具合です。
このように、『悩み』の解釈を広げることで、『あなたの悩みは過去に誰かが経験済み』という言葉に納得していただけると思います。
誰かが過去に経験した悩みは、その多くは『書籍』としてまとめられています。近年ではYoutubeのようなプラットフォームを利用する形で、動画という形でも情報がアーカイブされていっています。
つまり、『賢者』と『愚者』は以下のように定義することができそうです。
- 愚者:今この瞬間かほんの少し先の目先のことしか考えることができない人
- 賢者:長いスパンで過去と未来を俯瞰し、現在に落とし込むことができる人
このように、『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』という言葉には、悩んでいる人に対して、落ち着きを取り戻し手視野を広げさせてくれる効果があることに気が付きます。
どうしても解決できそうにない悩みにぶち当たったときにこそ思い出したい言葉ですね。
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