【本要約】「超」入門失敗の本質をおすすめする理由【まとめ】

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本記事の概要

・失敗の本質の3つの要点をサクッと解説
・名著「失敗の本質」よりも「超」入門失敗の本質をお勧めする理由
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失敗の本質の3つの要点まとめ

いきなりですが失敗の本質について要点だけお伝えします。

失敗の本質は主に3つの要素に分解できます

失敗の本質1
【過去に成功したやり方に固執することで変化する状況についていけなくなる】
失敗の本質2
【鍛錬の繰り返しによるプロセスの習熟に固執することでイノベーションが起こせない】
失敗の本質3
【序列主義の組織構造によって正確な情報が上層部に伝えられず適格な判断が下せない】

どうでしょうか?それぞれ3つの要点は確かに本質的なことを語っていますし、言葉で理解することはできると思います。しかし、心の底から『納得』するまでには至っていないのではないでしょうか?

どんなに素晴らしい本質的な一言でも、心の底から納得するためには【感情】が動くことが重要です。その言葉そのものの素晴らしさはもちろんのことながら、どういったバックグラウンドがあってその結論に至ったのか。という点を理解して初めて【感情】が揺り動かされることで『誰かの言った本質的な一言』を『自分の知識』として吸収することができます。

ビジネス書として長年売れ続けている『失敗の本質』という本があります。『失敗の本質』は大東亜戦争(太平洋戦争)のなかでも特に悲惨な結果に終わった6つの作戦を事細かに解説及び分析することで、読者が当時の状況を追体験することによって感情が大きく揺り動かされる構造になっています。

名著『失敗の本質』とは

『失敗の本質』という本をご存知でしょうか?読んだことはなくてもタイトルは知っているという方も多いのではないではないかと思います。

1984年に出版された本で、出版から30年以上経った現在でもリーダーや経営者の愛読書として知られています。大東亜戦争(太平洋戦争)における日本軍の組織的な失敗を分析した書籍です。なぜ日本が負けたのかを、国力の差ではなく「戦略」と「組織の構造」の視点から解説しています。

大東亜戦争における日本軍の「六つの作戦」(ノモンハン事件、ミッドウェー事件、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海戦、沖縄戦)を分析した『失敗の本質』では組織の敗因と失敗の原因について精密な解説を読むことがきます。

※ノモンハン事件

要は太平洋戦争でどのように日本軍が失敗したのかを有名な作戦ごとに分析している研究書なのですが、日本軍の失敗という枠にとどまらず、「組織」がどのように失敗するのかという分析にまで論理を展開しているところが「失敗の本質」が優れている点です。現代の組織、つまり経済活動を行うあらゆる企業にも適用できる「失敗しない為のマネジメントの極意」が随所にちりばめらています。これこそが、『失敗の本質』が長年ビジネス書としてずっと売れ続けている理由です。

とはいえ30年以上前に出版された本ですし、文庫本で400ページ越えとかなりボリュームもあるので、読み易いかと聞かれればYESとは言えません。私は20代後半のころに読みましたが、読むのにかなりの集中が必要だったことと、読み終わるまでに数日を費やしたことを覚えています。

『失敗の本質』を読むにあたって大東亜戦争の基礎知識を学ぶ必要があり、30年前に書かれた『失敗の本質』を読み切ることそのものの難易度が高く、さらに書かれている内容の本質的な部分を自分と関係する現代のビジネスに解釈しなおす必要があるという3つのハードルを飛び越えなければいけない構造になっています。かなり取り組みがいのある読み応えバツグンの『アイデアの原石』と言えるかもしれません。

悩んでいる人

「忙しくて読書にそんな時間と労力を割けないよ」

「けど失敗の本質のエッセンスだけサクッと理解したい」

という方に向けて、今回の記事では「超」入門失敗の本質という本を紹介します。

「超」入門失敗の本質とは

『「超」入門失敗の本質』とは2012年に発売された『失敗の本質』の解説本です。

ひとつ前の章でオリジナル版『失敗の本質』は読み応えバツグンの『アイデアの原石』と言えるかもしれないと書きました。それに比べて『「超」入門失敗の本質』は『失敗の本質』で随所にちりばめられたアイデアの原石を要点だけ抜き出してそのままでも使える状態の宝石に加工してくれた本と言えます。


鈴木博毅さんという1972年生まれ慶應義塾大学総合政策学部卒でビジネス戦略、組織論、マーケティングコンサルタントの会社を経営されている方が書かれた本です。

『「超」入門失敗の本質』は『失敗の本質』を現代のビジネスにどう活かすかといったことを目的として書かれています。つまり、『失敗の本質』を読み解くうえでのカギだった3つのハードルを可能な限り取り除いて1冊の本を読むだけで『失敗の本質』の要点を理解できるような構造になっているます。

※3つのハードル
ハードル1
大東亜戦争の基礎知識学習
ハードル2
失敗の本質を読み切る難易度
ハードル3
現代の事例との関連性を自分で発見

グットポイントその1:大東亜戦争の基礎知識がいらない

『「超」入門失敗の本質』を読むうえで大東亜戦争の基礎知識がなくても大丈夫です。必要最低限な情報を、その情報が必要となるケースで適時解説してくれています。

グットポイントその2:ページ数が短く字が大きいためサクッと読める

作者の鈴木博毅さんは1972年生まれですので『「超」入門失敗』の本質を書かれた2012年の時点では40歳でした。ご自身のコンサルタント会社を経営されているということもあり、文章は現代的でとても分かりやすいです。オリジナルの『失敗の本質』400ページ越えと比べても『「超」入門失敗』の本質は200ページ越えで字も大きいのでサクッと読めます。私の場合ですとそこまで気構えずに2時間くらいで読み終わることができました。

グットポイントその3:現代のビジネスとの関係を解説してくれる

『「超」入門失敗の本質』では、現代の企業の事例がいくつも紹介されています。アップル、マイクロソフト、インテル、ホンダ、富士フィルム・・・などなど。まだまだ一部にすぎません。それぞれの企業が、なぜ現代で成功できているのか(つまりなぜ失敗しなかったのか)その反面、失敗の本質を理解せずに過去の成功に固執したり、組織内の評価だけを追い求めたり、間違った指標を追求し続けるガラパゴス的改良を繰り返すことで市場から退場せざるをえない運命をたどった企業も紹介されています。こういった試みはオリジナル版の『失敗の本質』にはなく『「超」入門失敗の本質』だけに見られる良さです。

まとめ

さて、今回の記事では名著『失敗の本質』の素晴らしさと、ロングセラーであるがゆえの難点と、それゆえに解説本として書かれた『「超」入門失敗の本質』をおすすめする理由を解説させていただきました。

もちろん、この記事で紹介させていただいた情報は『「超」入門失敗』のエッセンスのほんの一握りでしかありません。『「超」入門失敗』の本質は読み込むほどに今の自分の悩みを解決するためのアイデアが沸いてくる本当に使える名著です。

手元に1冊置いておいて、ふとした時に読み返すような長い付き合い方をおすすめします。


もちろんオリジナル版もおすすめです


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