演繹法と帰納法の違いをかんたんに分かりやすく解説【事例あり】

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この記事の概要

・演繹法と帰納法の定義
・演繹法と帰納法のちがい
・演繹法と帰納法を使い分けるには
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演繹法(えんえきほう)

演繹法は絶対的なルールに当てはまる事例を関連づけてそこから必然的に結論を導きだす思考法です。三段論法とも言われます。

絶対的なルール「人間はいつか必ず死ぬ」
当てはまる事例「ソクラテスは人間である」
結論「ソクラテスはいつか必ず死ぬ」

演繹法は絶対的なルールに当てはまる事例を関連付けて必然的に答えを導きだすため、誰が考えても同じ結論にたどり着きます。結論は「〇〇です」と断言することができます。

帰納法(きのうほう)

帰納法は複数の事例などから共通点を探して根拠をもとに結論を導き出す思考法です。

事例1「ソクラテスは死んだ」
事例2「プラトンは死んだ」
事例3「アリストテレスは死んだ」
3つの事例の共通点「ソクラテスもプラトンもアリストテレスも人間だ」
結論「人間はいつか必ず死ぬだろう

帰納法は複数の事例から共通点を探して説得力のある結論を導く方法なので、結論を導く過程である程度の知識が必要とされます。結論は断定することができず、「〇〇だろう」となります。

演繹法と帰納法のちがい

演繹法と帰納法の一番の違い

・演繹法によって導き出される結論は必ず1つになる
・帰納法によって導き出される結論は1つとは限らない

演繹法は絶対的なルールに当てはまる事例を関連付けて必然的に答えを導きだすため、誰が考えても同じ結論にたどり着きます。しかし、帰納法は複数の事例から共通点を探して説得力のある結論を導く方法なので、結論を導く過程である程度の知識が必要とされます。

帰納法の場合は、同じ事例をみても、いい感じの結論を導き出せる人とできない人に分かれてしまうということです。

演繹法と帰納法を使い分けるには

私のブログ運営を例にとって解説させていただきます。

演繹法

余談ですが、ブログを執筆して収益を得るためには広告を掲載する必要があります。方法はいろいろあるのですが、一番王道なのが「グーグルアドセンス」というグーグル公式の広告を掲載する方法です。グーグル公式の広告を掲載するためには「グーグルアドセンス」のテストに、運営しているブログを申請して合格する必要があります。

グーグルアドセンスに合格するためには、大前提としてブログの運用がグーグルの規定に沿っていることが必要です。

既定の中の一つに、「芸能人の写真を無断で使用してはいけない」というものがあります。

さて、これで材料がそろいました。演繹法は絶対的なルールに当てはまる事例を関連づけてそこから必然的に結論を導きだす思考法でしたね。

絶対的なルール「グーグルの規定に沿ったブログ運営をする(芸能人の写真を無断使用禁止)」
当てはまる事例「芸能人の写真を無断で使用した」
結論「グーグルの規定に沿っていないため不合格になる」

絶対的なルールをベースにしているので、結論は「不合格になる」と断定できます。

不合格になった理由は芸能人の写真を無断で使用したと特定できているので、合格したければ「写真の使用をやめる」という具体的な対策を取ることができます。

※演繹法の演習のため単純化していますが、アドセンス審査のプロセスは複合的なものなので絶対にこうすれば合格するという方法は確立していません。

帰納法

めでたくグーグルアドセンスに合格できたとしましょう。ブログの運営による収益を伸ばしたいのであればアクセス数を増やす必要があります。ある程度の期間ブログを運営してみて、どうやら平日に比べて土日のアクセスが悪いことに気づきました。色々と情報を集めるうちに、ビジネス系のブログは土日のアクセスが伸びにくいことに気づきました・・・。

これらの情報を帰納法で整理すると以下のようにまとめることができます。

事例1「ビジネス系のブログは土日にアクセスが落ちる」
事例2「私が運営しているブログはビジネス系だ」
結論「私の運営しているブログは土日にアクセスが落ちるだろう

帰納法によって私のブログは土日にアクセスが落ちることは必然だということを結論付けることができました。考えられる対策としては、土日にも読まれるような記事の執筆を模索したり、よりビジネス系ブログに特化するために土日のアクセスはパフォーマンス評価から無視するという戦略を思いつくことができます。

しかし、帰納法はあくまでも「説得力のある結論」を導き出すためのものであり、導き出した結論が「絶対に正しい」とは言えません。土日のアクセスを上げるために時事ネタなどに手を出しても、土日のアクセスが伸びるとは限りません。

まとめ

演繹法と帰納法について理解を深めることができましたでしょうか。演繹法も帰納法も論理展開です。論理展開とは1つの結論を言いたいときに「なぜ、その結論が言えるのか」を示すための事実や前提の組み立てのことです。

実は、演繹的・帰納的に考えたからと言って「絶対に正しい1つの答えが見つかる」とは限りません。論理展開に使っている情報や前提とする考え方によって結論は変わります。まず論理展開の仕組みを知り、さらに結論には柔軟性があるということを理解することで、様々な意見に対応することができるようになります。

考え方の「型」を知っていることで、情報や前提を意識的に入れ替えることで、自分の主張とは違った考え方を「無理やり」考えることができるようにもなります。考えたコトもないようなことを考えることは創造的なアイデアを生み出すきっかけにもなります。

今回参考にした書籍


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