あります!オススメは名著のマンガ版です。
この記事の概要
〇お勧めのマンガ版ビジネス書
〇マンガ版が気に入ったらオリジナル版を読んでみよう
ビジネス書のマンガ版をオススメする理由
マンガであることの最大の利点は読むことのハードルを最大まで引き下げてくれることです。
ビジネス書を読むことの本質はその本を最初から最後まで読み切ることではなく、その本の伝えようとしている価値観に触れることで自分の価値観がアップデートされることです。
なんなら適当に1ページだけ開いて読んだ1フレーズで自分の価値観が圧倒的にアップグレードされて、仕事に取り組む姿勢や考え方が変わればもうそれで大成功です。逆に、時間をかけて1冊読み切っても「なんだかよくわかんなかった」では意味がありません。
私もビジネス書を読み始めたころそうだったので間違いないと思うのですが、ビジネス書を初めて手に取る人にとって書かれていることの何が重要で何が重要ではないかは見分けがつきません。
言ってみれば運転免許の講習で初めて路上に出た時と同じです。なんでもない標識や歩道を歩く人やまだまだ先にある信号が点滅し始めている!といった目に映る情報のすべてが一律で重要だと思えます。常に気を張っていないといけないので、30分も路上を運転すればその時間はまるっと全力で集中していたことになり、とても疲れます。ビジネス書の読書も同じです。
いままで何冊もビジネス書を読んできた人であれば、新たにビジネス書を手に取ってじっくり読むことはそんなに苦ではありません。ビジネスで重要なことは根っこが同じなので、新しい本を読んでも「あー、これはあの本のあの部分と同じことを言ってるんだな」ということがわかったり「この部分はもう知ってるからサラッと流して読もう」と判断することができます。車の運転で例えると、免許を取ってから定期的に車の運転をしているので、ちょっとくらい車を運転しても慣れているから特に疲れないようなものです。
そこで、これからビジネス書を読んでみたいと考える人にオススメしたいのがマンガ版です。
疲れている時に内容が難しい本や手順書を読めと言われたら「今は疲れてるからちょっと・・・」と思いますよね。けど、疲れていてもマンガなら読めます。実際、疲れているからこそお気に入りのマンガを読んでストレス解消している人もいます。
ビジネス書は基本的にストーリーがないため本によっては章ごとにテーマが変わって連続性がないものもあります。慣れていないと章が切り替わるたびにゼロから気合を入れなおす必要があります。
ビジネス書のマンガ版はオリジナル版には存在しない『ストーリー』が加えられているものが多いです。これも読むことのハードルを下げるための工夫です。
ビジネス書のマンガ版ではだいたい決まった型があり『いまいちパッとしない主人公』を設定して『考え方のエッセンスを伝える役割のメンター』を登場させ『メンターから少しずつ考え方を学んだ主人公が成長して成功していくサクセスストーリー』になっています。淡々と成功していくだけではお話しとして単調でつまらないので『成功を妨げるための環境や敵役』が設定されていることもあります。
『いまいちパッとしない主人公』はどこにでもいるような一般的な属性が設定されているため、自分との共通点を見つけやすいです。例えば『上司、同僚、友達からの依頼を断れない』『いまの居場所で活躍できていない』『自分に自信が持てない』『変わりたいと考えているけど行動に移せない』といった具合です。どれか一つくらいは当てはまるんじゃないでしょうか?
全体がストーリー仕立てになっているうえで『主人公』と『自分』を重ね合わせることによって「次はどうなるんだろう?」ということが気になる構造になっています。
そしてビジネス書のマンガ版は、マンガだけでなく章ごとに数ページの活字コーナーがあります。マンガの部分だけでは伝えきれないことを、活字コーナーで補足しているといった構造です。20ページくらいマンガ→5ページくらい活字→20ページくらいマンガ→5ページくらい活字。以下続く。という構造になっているものが多いです。
お勧めのマンガ版ビジネス書『転職の思考法』
『7つの習慣』や『人を動かす』といった超有名古典ビジネス書はだいたいマンガ版が存在しています。しかしこれらの本はビジネスというか生き方全般の本質的な部分を伝えようとしているためか、抽象度が高くすぐに自分の人生に反映できるかというと難しい一面があります。
なので、今回はいままでほとんどビジネス書を読んだことがない人にオススメしたいビジネス書のマンガ版を1冊だけに絞って紹介したいと思います。
それは『マンガ このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法 』です。
マンガ版はオリジナル版の7年後を描いています。オリジナル版で主人公だった男性で営業職の『青野トオル』が転職後に成長してメンターになる話です。とはいえマンガ版の主人公は青野トオルではなく女性で総務課に勤める『平田奈美』に変わっています。
29歳独身で海外事業で働きたいけどTOEIC650点を大学の時に取ってからは英語の勉強を特にしておらず真面目に日々の業務をこなしていればいつかきっと栄転の声がかかるはずと素朴に信じ続けているという絶妙なキャラ設定です。
主人公『平田奈美』29歳はもうすぐで30歳になるという節目ということもあり「このままではいけない」と一念発起して転職を検討することを決意します。オリジナル版主人公『青野トオル』37歳が『平田奈美』の転職活動の進み具合に沿っ『転職の思考法』をアドバイスしてくれるという内容になっています。
オリジナルの『転職の思考法』は男性で斜陽産業に勤める営業職の『青野トオル』30歳を主人公としたサクセスストーリーになっているのでビジネス書の中ではかなり読みやすい部類です。ただ、もちろんオリジナルはマンガではないのですべて活字です。
『転職の思考法』というタイトルなので『転職に必要な情報』や『面接でのテクニック』などを連想しがちですが、この本は『働くということはどういうことか』というもっと本質的な部分を教えてくれる内容になっています。主人公『青野トオル』を導くメンターとして伝説のコンサルタント『黒岩』が登場するのですが、このキャラクターが発する名言が強烈なので読み手はグイグイと『転職の思考法』という作品の世界観に引き込まれていきます。
黒岩の言葉で私が特に気に入っているのは
「意味のある意思決定とは必ず何かを捨てることを伴う。多くの人が転職に恐怖を感じるのは何かを手にするからではなく、人生で初めて自分の意思で何かを手放すからだ」
『転職の思考法』より引用
こんな名言が1つや2つではなく、黒岩が口を開くたびに飛び出すので読んでいて本当に飽きないです。
転職の思考法は別の記事でも要約しています。
マンガ版が気に入ったらオリジナル版を読んでみよう
今回の記事では『転職の思考法』を紹介させていただきましたが、人によっては「いまは別に転職のことを考える必要はない」という方もいるかと思います。
『7つの習慣』や『人を動かす』といった超有名古典ビジネス書に限らず、少しでも有名なビジネス書はだいたいマンガ版が存在しています。「前からタイトルが気になっていていつかは読みたいと思っているけど・・・。」というビジネス書があるのであれば、ぜひマンガ版がないかどうかネットで検索してみてください。きっとあります。
マンガ版であればオリジナル版と比べて最後まで読み切れる可能性が非常に高いです。
そして、マンガ版を読みきったあとはオリジナル版を読むことをオススメします。
マンガ版を読むことでその本が伝えようとしているコトの本質的な部分はすでに理解できている状態になれています。
オリジナル版を読むと「あー、これはマンガ版で言ってたあのことだな」と気づけることによって『結局この本は何が言いたいのかよくわからん』という脱落ポイントを回避することができます。
私はたまにビジネス書を人にプレゼントするのですが、最近はマンガ版をプレゼントするようにしています。オリジナル版をプレゼントしても読んでくれる人がほとんどいないからです。マンガ版をプレゼントしてもマンガ部分だけを読む人が多いです。
しかし、それで十分です。マンガの部分だけでも本が伝えようとしていることの概要は伝わる構造になっています。そして何より需要なのが、0から1に踏み出してもらえたことです。
人はすでに始めていることをどんどん良くしていくことに対してそこまで抵抗がありません。しかし全くやったことがないことをほんの少しでも始めることにはとても抵抗があります。要は1のものを100まで伸ばすよりも0から1に踏み出すほうがよっぽど大変だということです。
ビジネス書のマンガ版はまさにこの0から1に踏み出すきっかけを与えてくれる最高のアイテムです。新しい価値観や考え方を知るうえで、とことんハードルを下げることを目的としているのがビジネス書のマンガ版だからです。
ビジネス書のマンガ版を手に取っててはいかがでしょうか。
こちらもオススメです!
テクニカルな分野でもマンガ版がお勧めです
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