あります!今回紹介させていただきたいのは
重要度×緊急度の2軸マップです。
この記事の概要
〇やらなくていいことは極力断ろう
〇まだまだある!2軸マップ応用編3選を解説!
ネットがここまで発達して誰もがスマホを持っていて会社に行けば一人一台はパソコンがあてがわれている現代ではいつでもどこにいても誰かしらと「接続」できてしまう環境が整っています。
テクノロジーが発達していけば生活はラクになって行ってもいいようなものですが、いつまでたっても仕事は忙しく、むしろ日々忙しさが増しているようなふしさえあります。
あなたの上司はあなたの忙しさをマネジメントしてくれません。なぜなら世の中の上司と呼ばれる人々もまた、自分自身の忙しさをコントロールできていない人がほとんどだからです。
もはや、自分の忙しさをマネジメントできるのは自分自身しかいません。
「重要度×緊急度の2軸マップ」はやらなければいけないことの優先順位を決めることに関してかなり強力なツールです。
重要度×緊急度の2軸マップ
「重要度×緊急度の2軸マップ」はその名の通り「重要度」と「緊急度」の2つの軸からなる表です。
上の図の通り「重要度」が高いか低いか、「緊急度」が高いか低いかという2×2の組み合わせになり、全部で4つの領域に分かれます。
自分が取り組むことすべてにたいして、「重要度×緊急度の2軸マップ」を当てはめてみるべきです。
ちなみに「重要度」と「緊急度」の2軸マップはビジネス本の伝説的ベストセラー『7つの習慣』でも紹介されている、どんな時代でも通用するデキる人の必須ツールです。
さて今日の仕事も終わった。今日は頑張ったから定時に帰れそうだ!といったタイミングに上司が神妙な顔で「ちょっとこれ今からおねがいできる?」とか言って資料作りを依頼してきたとしましょう。
何も考えずに、上司のなにやら深刻な「感じ」の神妙そうな顔から、依頼された仕事を今日中に片づけなければならないと自分で「勝手に」解釈してしまい「はい、やります」と即答するのは好ましくありません。
まずはその仕事がどれくらい「重要」でどれくらい「緊急」なのかを必ず確認しましょう。
仕事の「期日」を確認できている人は多いですが、実はその仕事がどれだけ「重要」なことなのかまで確認できている人は意外と少ないです。
「期日」と「重要度」は必ずセットで確認したいです。そして確認する順番は
- 重要度
- 緊急度
です。
「重要度」を絶対に確認するべき理由
なぜ仕事の「重要度」を確認することがそこまで重要なのかというと、どんなに「期日」がさしせまっていても、その仕事にやる価値がない、つまり「重要じゃない」仕事なのだとしたら、そもそもやる必要がないからです。
「重要度と緊急度の2軸マップ」でいえば「重要度が低くて緊急度が高い第三領域」と「重要度が低くて緊急度も低い第四領域」に該当します。この領域のタスクはハッキリ言ってやらなくてOKです。つまり、断るべき仕事です。
定例会議で一瞬だけ映し出されるカラフルなグラフや、受注の見込みがないけど前から顔を出しているからという理由で定期的に期待値の低い見込み客のところに足を運んだりはしていないでしょうか?
「前からやってるから」とか「みんなやってるから」というのは仕事を受ける理由にはなりません。重要ではない仕事はすべて受ける必要がありません。
それでも「断るのが非常識」だとか「みんなやってるから自分だけ断るのは無理」だと感じているのであれば、それは仕事をしているのではなく「作業」をこなしているだけです。
そんなやっても意味のない「作業」をこなしていけば行くほど、忙しさから逃れられなくなり、会社からは「何でも言うことを聞く都合のいい奴」というレッテルを貼られます。
所属する組織に対して忠誠心を示すこういった作戦は、若いうちはまだいいですが年を取ると自分自身にスキルや経験が身についていない為つぶしが効かなくなります。リストラされないこと、勤め先がつぶれないことをひたすら祈るような社会人生を送ることになってしまいかねません。
「重要」じゃない仕事を断っても、あんがい何ともないものです。私の場合も、以前は依頼された仕事は全部完ぺきにこなさなければ社会人として失格だという間違った意識を持っていたのでだいぶ苦労しました。
重要度と緊急度の2軸マップを知ってから、ある時、「これは絶対にやる価値のない仕事、いや、ただの作業だ」と思えるタスクを思い切って断ってみました。めちゃくちゃ緊張したことを覚えています。
上司の反応はかなりサラッとしたもので、ちょっとだけ考えてはいましたが「・・・そっか、わかった」といった感じでした。どうやらそのタスクは違う人に依頼することになったようです。
結局は私じゃなくて誰でも良かったんですね。それまではなんでもハイハイ依頼を受けていたので、何となくまずわたしに振ってみるかって感じで上司は話しかけてきていたのだと思います。
そんな感じで「重要」ではないと思える仕事をどんどん断っていくことで、ホントウに「重要」でやる価値のある仕事に時間を割くことができるようになりました。
「作業」をこなしている部下や同僚と比べても、スキルや経験が自分自身にしっかりと蓄積されていっている実感があります。しかも特に何もなければ定時で帰れる日々が送れています。
「重要」だとわかったら「緊急度」を確認しよう
「重要度」をしっかり確認した後にやるべきことは「緊急度」の確認ですです。もしかしたら期日が1週間先なのに、上司は特に何も考えず「やっといて」と話しかけてきているだけかもしれません。もっと悪いパターンだと、依頼する側がタスクの期日を把握していない場合もあります。
何か仕事を振られたら、必ず「期日」を確認しましょう。
どんなに「重要」な仕事でも「期日」がかなり先だったらそんなに焦って取り組む必要はありません。
「緊急度」が低いとわかった時点でひとまずそのタスクは「第二領域」にカテゴライズすることができます。なにがなんでも最短で仕上げなくてはいけない仕事ではないですね。
あなたは予定通り定時で帰って予定通りやろうと思っていたことをオフの時間で楽しめばいいんです。
もしも振られた仕事が「重要」かつ「緊急」であればその仕事は「重要度と緊急度の二軸マップ」でいうところの第一領域に該当します。
とはいえ第一領域にカテゴリー分けされる仕事に対しても、最後にふたつだけ確認していただきたいことがあります。それは・・・
- その仕事は自分がやらなければいけないか?
- その仕事は全力でやる必要がありますか?
ということです。
「重要度と緊急度の2軸マップ」で仕事を整理してみると、ほとんどが「重要かつ緊急」な仕事であることが分かるケースが少なくありません。だからといってすべての仕事を本当に自分がやる必要があるのでしょうか?
断るのが面倒だから、とか、人に仕事を振ると心象が悪くなりそうだから、といった理由でとにかく自分に振られた仕事を全部こなそうとしていないでしょうか?
さらに付け加えると、その仕事は全力で取り組む必要がありますか?「重要」だし「緊急」だけど、もしかしたら100点満点の品質がなくてもこと足りることはないでしょうか。
80:20の法則というものがあって、結果の80%は20%の要因から発生するという原則です。要は80点をとるまでは20%の努力で何とかなるけど、80点から100点を目指そうとすると残りの80%の努力を費やすひつようがあるというコンセプトです。80点の出来で良い仕事を自分が納得するためだけに100点まで磨き上げてしまっていないでしょうか?
『エッセンシャル思考』や『シングルタスク』をはじめとする様々なビジネスハック系のベストセラー本でも、断ることの重要度が主張されています。
2軸マップ応用編
物事はだいたい1つの要因で考えるから柔軟な考え方ができなくなってしまいます。たとえば、お金はあったほうが良いか悪いか?という考え方では「お金」が「多いか少ないか」という1軸だけでしか議論ができないため、「そんなのお金があったほうがいいに決まっている」という結論を導いてしまいがちです。
けど、例えば「お金が多い少ない」というヨコ軸に対して、「心が豊かか貧しいか」というタテ軸を加えて2軸マップにするといっきに視野が広がって様々な角度から「お金が多い少ない」とはどういうことかを考えることができるようになります。
これは『非常識な成功法則』という本で紹介されていた2軸マップです。
このように、2軸マップは「重要度」と「緊急度」に限ったものではありません。関係しあう2つの要因を見つけ出せればなんでも2軸マップにすることができます。
応用編1:「お金」と「心」の人生の豊かさマップ
「お金」があっても「心」が貧しければなんだかむなしい・・・。「お金」がないのに「心」が豊かなのはちょっと宗教チック・・・?といったように「人生の豊かさ」ってなんなのかということについて1歩踏み込んで考えることができます。
応用編2:「市場成長率」と「市場占有率」のPPM分析
PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)としてマーケティングの部門で有名な2軸マップです。伸ばすべき商品、維持すべき商品、取り扱いを止めることを検討するべき商品が一目瞭然です。
応用編3:「メリット」と「むずかしさ」の優先度スコアリングマップ
私が実際に使用している2軸マップです。タスクの優先順位を数値化するために3×3の9マスにして使っています。「メリット」が多くて「むずかしさ」が少ないものは優先度が高くスコアが付くように、逆に「メリット」が少ないのに「むずかしさ」が大きいものは優先度が低くスコアが付くようになっています。
まとめ
重要度×緊急度の2軸マップとは
「重要度」と「緊急度」がそれぞれ高いか低いかによって仕事を4つのカテゴリーに分けることができる表のことです。仕事を振られたときに、まずこの重要度×緊急度の2軸マップを通すことで優先順位を冷静に判断することができます。
やらなくていいことは極力断ろう
振られた仕事が「重要」かつ「緊急」だったとしても、本当に自分がやるべき仕事なのかどうかをしっかり確認したいです。『エッセンシャル思考』や『シングルタスク』といったビジネス系のベストセラー本でも「断る」ことの重要度が強く主張されています。
- その仕事は自分がやらなければいけないか?
- その仕事は全力でやる必要がありますか?
まだまだある!2軸マップ応用編3選を解説!
- 「お金」と「心」の人生の豊かさマップ
- 「市場成長率」と「市場占有率」のPPM分析
- 「メリット」と「むずかしさ」の優先度スコアリングマップ
についてそれぞれ解説させていただきました。
「重要度」と「緊急度」の2軸マップを初めて知ったのは超ベストセラー『7つの習慣』で紹介されていたことがきっかけでした。
言わずと知れた『7つの習慣』は2軸マップを紹介するだけの本ではありません。なんなら2軸マップは本の序章で解説されるツールのひとつであり、『7つの習慣』の全体を通してつづられる良い人生を送るための哲学体系はかなり深いです。とはいえ『7つの習慣』で語られていることを全て理解しなくても(私はできていません)紹介されている便利なツールを使わない手はないです。
この記事で2軸マップを知って、いざ職場で使ってみた時に「なんだそれは」と上司からツッコミがあったら、ぜひとも「7つの習慣で紹介されていたフレームワークツールです」と言ってみてください。さすがの上司も「7つの習慣か・・・」となるはずです。
もしも上司が『7つの習慣』を知らなかったら、部署移動なり、転職なりと、ちょっと環境を変えることを考えてみてもいいかもしれません。
ちなみに『7つの習慣』は良書であることは間違いないのですが、かなり読み応えのあるオカタイ内容の為読むのにかなり体力がいります。『7つの習慣』にはマンガ版もあります。文章で読むことにこだわりがなければこちらのほうがリラックスして読めるためオススメです。
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