もしもあなたが『習慣的にお酒を飲む人』ならお酒との付き合い方を見直すことで解決できるかもしれません
この記事を読むとわかること
・お酒をやめること(断酒・禁酒)の最大のメリット
・お酒をやめること(断酒・禁酒)についての具体的な方法
・お酒をやめること(断酒・禁酒)に取り組むうえでやってはいけないこと
・お酒を飲まないことで得られるメリット
お酒を飲まないことで得られるメリットはたくさんあります。
けどそれらの一般的に知られているメリットは効果を実感するまでに時間がかかります。
断酒期間が短ければ短いほど、お酒を飲みたい!と強く感じるのに対して、健康や金銭面でのメリットを実感できるのはだいぶ後になってからです。
お酒をやめるとそれまで飲酒に使っていたお金が浮きます。けど、実感できるのはある程度時間がたって預金通帳の金額を眺めたときでしょう。
そこで私は、お酒をやめることで『自分の時間を確保することができること』を最大のメリットとして提案します。
時間ならすぐに実感することができます。
いつもはお酒を飲んでいた土曜日の夜に、お酒を飲まずに過ごしたとします。
お酒を飲むと体内でアルコールを分解しなければいけないので寝ている間、体はしっかり休むことができませんが、そもそもお酒を飲まなければアルコールを分解する必要もありません。
翌朝、二日酔いによる頭痛やだるさや倦怠感はありません。目覚めは最高です。
しっかり睡眠をとれたことでシャキッと活動できます。
睡眠がしっかりとれていないと、何をするにも集中しきれなくて気が付いたら時間だけが立っていたなんてことがよくあります。
体が起きていても頭がぼーっとしていては半分寝ているようなものです。
どれだけ長い時間起きていたかよりも、起きている間にどれだけの時間『集中』して何かに取り組むことができたかのほうがよっぽど大事です。
このように、いつもお酒を飲んでいるタイミングで、たった一日飲むのをやめるだけで『時間に対するメリット』を100%体験することができます。
断酒は1日目が一番つらいですが、1日我慢したなりのメリットを実感できるのは、健康でも美容でもお金でもなく『飲まなかった分、時間を有意義に使えた』という体験だけです。
お酒を飲まないことで『時間があったらやろう』と思っていた『時間』を確保してみてはいかがでしょうか。
・やめるためには3の数字を意識しよう
お酒をやめるにあたって3の数字を意識することをお勧めします。
まず、一番大事なことなのですが、お酒でもたばこでもギャンブルでも、止めようと決意した瞬間が一番つらいということです。
お酒をやめるといざ決意してみると一番つらい時期が一番最初に来ます。
「こんなにつらい感覚がずっと続くのか・・・。」とネガティブな感情に負けそうになります。
そして、いわゆる3日坊主のように、数日で飲酒を再開してしまいます。
お酒を飲めないことによるストレスをお酒を飲むことで解決してしまうのです。
しかし、本当はそれらの依存対象から離れている期間が長ければ長いほど、つらさは軽くなっていきます。
『我慢』している状態から『忘れた』状態になっていくからです。
その『我慢』から『忘れた』状態になるためには3週間程度の期間が必要だと言われています。
この3週間とは、人が新しい習慣を習得するために必要な期間だそうです。
だからまずは3週間やめてみましょう!と言いたいところなのですが、そう簡単に3週間もやめれられるのであれば苦労はしません。
実際のところ、3週間お酒を飲まないことを気合だけで乗り切るのはほぼ不可能です。
そこでお勧めしたいのが3の倍数です。
最終的な目標は3週間断酒することですが、もっとステップを小さく刻みます。
3日だったらギリギリ気合だけでも何とか断酒できる範囲内です。
3日間の断酒に成功したら、引き続き9日間(3日×3セット)の断酒に挑戦します。
3日間断酒できている時点で、初日に比べてお酒が飲めないことのストレスはだいぶ少なくなってきているはずです。
初日からいきなり9日を目指すのではなく、3日継続できた時点で9日の目標を再設定するところがポイントです。
合計9日の断酒に成功したということは、何曜日から断酒を始めたとしても確実に休日を乗り越えているということです。
9日間の断酒に成功できたのであれば、3週間(3日×7セット)の目標も現実的になってくるはずです。
月火水木金土日、休日も含めた1週間のサイクルをお酒なしで過ごせたたという実績もあり、断酒初日のような強烈なストレスもだいぶ少なくなってきているころ合いです。
思い切って3週間の断酒期間を走り抜けることで『お酒を飲む』習慣から『お酒を飲まない』習慣に完全に切り替えましょう!
3週間の断酒期間が終わるころには、断酒に対するストレスは限りなくゼロに近くなっているはずです。
『我慢』している状態から『忘れた』状態への移行が完成です。
ちなみに、断酒期間を記録するとより効果的です。
手書きでもデジタルデバイスでもなんでもいいので、いつから断酒を初めて、いつが3週間(ゴール)で今何日目なのかが一目でわかると良いです。
夏休みのラジオ体操のスタンプをイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。
あんなもので・・・と思うかもしれませんが、これが想像以上に効果を発揮します。
だまされたと思ってやってみてください。毎日、断酒の記録が伸びていって少しずつ3週間に近づいていくと、何でもない自分だけの記録ですがとても大切に感じるようになります。
アタマの中だけでゴールを設定して日数を想像するよりも継続率が上がります。
・酔いから回復するためのコストがえぐい
繰り返しになりますが断酒・禁酒の一番のメリットは健康でもお金の節約でもなく時間の確保です!
お酒を日常的の飲む生活とそうでない生活であれば、断然お酒を飲まない生活をお勧めします。
お酒はいろんな種類があって自分に合うお酒であればおいしく楽しめます。
飲んで酔っている時間は感覚がぼやけてストレスから解放されたような気になれます。
しかし、お酒を飲むということは酔うということです。すこし面倒くさい言い方をするのであればアルコールを摂取するということです。
摂取したアルコールは体内で分解しなければいけません。この分解プロセスには時間がかかります。
お酒を飲んでいる間は楽しいかもしれませんが、飲んだ次の日はしばらく時間がたつまで頭がぼんやりして何事にも集中しずらくなった経験は誰にでもあると思います。
いったん酔ってしまうと、そのあと勉強したり読書したりといった自分の人生を向上させるような活動はやりにくいです。記憶力も低下します。
そもそもお酒を飲まないのであればアルコールを分解する必要がありません。
酔っていなければ食事のあとに読書したり勉強したりできます。アルコール分解のために体に負荷がかからないので目覚めてからすぐにシャキッと活動できます。
とはいえ「お酒に強いからちょっと飲んだくらいでは次の日に影響しないよ」とか「酔うために飲んでるんだ!」という意見があることは百も承知です。
私はなにもお酒を飲むということを一切やめることをお勧めしているのではありません。
もしも「もっと時間があれば」とか「本当はやりたいことがあるのに習慣でお酒を飲んでしまうからできない」という状態なら、自分の時間を作るためにお酒との付き合い方を見直してもいいんじゃないでしょうか。という提案です。
ここでいう『自分のための時間』とはあくまでも『自分の人生を向上させるために時間を割くべき活動』のことです。
もういちどしっかり断酒による良い点をお伝えします。
お酒を飲まないことの最大のメリットは、酔った状態からリカバリーするまでのえぐいコストの消費(特に時間)がないことです。
・気合だけでは絶対に長続きしない
さて、お酒との付き合い方を見直そうと決意していざ断酒を始めようとしたときに一番やってはいけないことがあります。
それは「今日からお酒を飲まない!!」と意志の力(気合)だけで乗り切ろうとすることです。
お酒は嗜好品の中でも特に依存度が高い部類に入ります。
お酒を飲むということの依存度がどのくらい高いかというと、タバコよりもだいぶ高くてドラッグよりも若干低いかほぼ同等くらいです。
なんでそんなことが分かるのかというと、過去にサルを使ったどう無事実験で実証済みだからです。
細かく説明しても仕方がないので、結論だけお伝えしますと、依存度の高さは脳内の快楽物質であるドーパミンの量と比例します。
お酒を飲んだ時に、このドーパミンが脳内で放出されます。
さらにドーパミンは放出されればされるほど効きにくくなっていきます。脳が快感になれてしまうのです。
脳はラクなほうへラクなほうへと流されていく性質があるため簡単に快感を得られるアルコール摂取を何回も繰り返そうとします。
お酒はスーパーでもコンビニでもどこにでも売っていて、高いものを選ばなければかなり安価に手に入れることができます。
簡単にドーパミンを放出することのできるトリガーとラクな方に流れていく脳の修正のコンビネーションに対して『もうやめる!』という意志の力だけで立ち向かうのは無理があります。
人によっては『もうやめる!』と決意しただけでスパッとやめることができる場合があります。
たしかに世の中にはとても意志が強い人がいます。
けど、私は違いました。何回か気合だけで断酒に挑戦しましたがすぐに習慣的にお酒を飲む生活に戻ってしまいました。
そもそも意志の力で『お酒を飲まない!』と自信をコントロールするということは裏を返せば常にお酒のことを考えているということです。
ポイントは『我慢』ではなく『忘れる』ことです。お酒を我慢している人になるのではなくお酒を飲まない人になるんです。
生まれて初めてお酒を飲んだのは何歳のころだったでしょうか?
仮に、20歳からお酒を飲み始めたとしましょう。
生まれてから20年間はお酒を飲まなくても全く問題なく生活できていたということです。
お酒を『我慢』しなくてはいけないのは、あなたがお酒を飲む人だからです。
生まれてからお酒を初めて飲むまでの頃のような『お酒を飲まない人=ノンドランカー』になればいいのです。
事例紹介
私は2021年6月から断酒を実施しています。
前は、翌日が休みの日にはほぼ確実にお酒を飲んでいました。コロナウイルスの影響もあり飲みに出かけることはありませんが、夕食の時間にお気に入りのクラフトビールを1本から2本くらい飲むのが平均的な酒量でした。
だいたい金曜日と土曜日の夕食のタイミングにお酒を飲むことになります。
酒を飲んだ日は夕食のあとに読書をしたり勉強したりといった活動をする気がゼロになります。無理やりやろうとしても酔いによって3分も集中が持たないです。
飲んだ日の翌朝は飲んでない日の翌朝よりも確実にだるいです。睡眠中に何回か起きてトイレに行きますし、7~8時間寝たとしても疲れがとり切れていないような感覚が残ります。
飲んでいない日の翌朝は5時~6時の間に自然と目覚めるため読書したり筋トレしたりブログを書いたりと自分の為になる時間を確保できます。しかし飲んだ次の日は仮に5時~6時に目がさめても生産的な活動に取り組む気力がおきず、だらだらとスマホでネットサーフィンをしてしまいます。
3歳になる娘は毎日十分な睡眠時間を確保しているためいつだってエネルギー全開です。
休みの日の前の日に酒を飲んでしっかり休めていない自分と、体力全開の娘とでは、なにをするにもエネルギーの差が取り組むことに対する温度差として表れてしまいます。
せっかく娘がおままごとやパズルや外に出かけることに対して前向きになっていても、自分は体がだるく乗り気になれないため、ついつい塩対応のようになってしまいます。
人生において、酒を飲んで酔っ払うことよりも、今しかない幼い娘とのかけがえのない時間を十分なエネルギーがある状態で過ごすことのほうがよっぽど大事なはずです。
酒を飲まないことで休日にむけて体調を整えることができます。
私の断酒は『習慣飲酒』限定です。
飲酒には『習慣飲酒』と『機会飲酒』の2種類があります。
『習慣飲酒』は日常的にお酒を飲む状態です。
飲み会や旅行などの『機会』ではなく『次の日が休みだから』とか『金曜日だから』というような定期的に確実に発生するイベントによってお酒を飲む人のことです。
習慣飲酒の特徴としては、続ければ続けるほどおさを飲む頻度と量が増えてしまうことです。
習慣的に金曜日だけ飲んでいたのが、だんだんと別の曜日でも飲むようになり、気づいたら毎日お酒を飲むことが習慣になってしまうことは珍しくもありません。
それに対して『機会飲酒』は読んで字のごとくお酒を飲むかどうかは『機会』によって左右されれます。
飲み会に参加したり旅行に行ったりするときだけお酒を飲む習慣です。
『習慣飲酒』に比べて『機会飲酒』のほうがお酒に依存する確率は低くなります。
理想を言えば、『習慣飲酒』も『機会飲酒』もキッパリやめて完全に断酒および禁酒をすることが好ましいのですが、私の場合は『習慣飲酒』のみやめています。
なぜなら、実は2020年にも断酒に挑戦していて失敗しているからです。
当時は習慣飲酒も機会飲酒もやめる完全な断酒に挑戦したのですが、3か月程度達成した段階で自分の誕生日がきっかけでお酒を飲み、気づいたら習慣飲酒に戻ってしまっていました。
私はもともとお酒が好きで、とくに『味』が好きなので、完全にお酒を断つことは決して長期的な断酒の成功に結び付かないパターンなのだと思います。
なので、2021年6月から始めた断酒は『習慣飲酒』のみが対象で『機会飲酒』はオッケーとしています。
マイルールとしては『旅行・祝い事』のみお酒を飲んでもよいとしています。
ただの『飲み会』はめでたくとも何ともないのでお酒を飲みません。
このくらいのさじ加減のほうが自分に合っています。
断酒・禁酒はいきなり完璧に成功させることを目指さず、長期的に取り組むくらいの心構えで良いのではないかと思います。
色々試してみて、自分の性格や性質に合った無理のない断酒方法を見つけてみてください。
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